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現地美容室視察 報告

2015年10月14日(水)
現地美容室5店舗の視察をおこなった

106 HAIR STUDIOについて

3店舗ある店舗のうち、今回は106ANNEX(2号店)とCOCO106(3号店)を視察。
106 HAIR STUDIO は、代表が大阪のTOM グループにて25年勤務後独立し、タイで店舗を構えて10年となる。
規模は、バックヤードを含め40㎡で、セット5面・シャンプーブース2 台 を有している。コストは、家賃月額が、1号店が6万バーツ、2 号店が4万バー ツ、3号店が7万バーツとなっており、人件費・材料費は、売上げに対して共に25%である。

店によって価格帯を分けており、平均客単価は1000~1800バーツで、都 心にある現地一般サロンの単価は約250バーツであることから、高い客単 価となっている。また、1号店は日本人居住区である為、日本人客とタイ 人顧客の比率は7:3で、口コミで店の評判を上げる事で2号店・3号店は現地人に任せている。
メニューのカラー比率は30%、パーマ比率は20%で、現地ではリタッチ という概念が無かった。また、パーマの主流はデジタルだが、106グルー プではコールドが中心で、特にシステアミンが重要。当初は資生堂を使用 していたが、モルトベーネに変更するも納期問題が発生し、現在はミルボ ンに切り替えている。

スタッフは、3店舗合計24名で、そのうち日本人はオーナーを含め3名になる。
職業訓練学校が1ターム3ヶ月で行われており、アシスタントからトップ スタイリストまでは4段階を踏み、7タームのコース受講で1人前とみなしている。
また、タイでは日本人労働者1名につき、現地人4名の雇用が義務となっ ており、加えて資本金も日本人1名につき200万バーツが必要で、税金の 支払い遅れがあると就労ビザが翌年度打ち切られる。発給されるビザは、 就労ビザの一種である「Trainer’s Visa(教育行為)」に限られ、外国人は「就 労ビザ」と「労働許可証(WorkingPermit)」の2種が取得必須となっている。

106 HAIR STUDIO

Tub Tim Beauty Salon & Spa(完全現地店)について

バンコクに6店舗ある店舗のうち、今回はバンコクの中心サイアムパラゴンの大型ショッピングモール“central world” 内にあるサロンを視察した。
モール自体が全面撮影禁止で、取材時間もお客様施術の合間をぬっての15分と短く、思うような取材にはならなかった。

規模は、35~40坪(予測値)で、セット17面を有している。
客数は、月平均700~800 名で、うち日本人顧客は約20%。
平均客単価は1300~1500バーツ(約4,200~4,900円)となっている。
店で販売している500ml シャンプー(NIOXIN / Wella)は、1,000バーツ(約3,200円)で、その他の取り扱いメーカーは、Schwarzkopf, Kerastase 等である。

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Tub Tim Beauty Salon & Spa(完全現地店)

Tub Tim Beauty Salon & Spa(完全現地店)について

最寄り駅から徒歩で約20分の、Tub Tim Beauty Salon & Spa を視察した。
親の代から30年続く歴史ある店で、現在は2代目(オーナー・兼店長)が代表を務めている。一軒家の1階のみを使用しており、規模は約20坪(店舗全体)。セット4面・シャンプー台2台の設備を有している。

客数は1日20名程度で、客層は西洋人とタイ人が1:1の割合となっている。
訪問時に白人、インド系のお客様が来店していた。店構えは決して綺麗ではないが、口コミで固定客を確保している模様。施術は、おおよそカラー受注が1日4名、パーマが6名程度。薬剤は、ヘアケアがPaul Mitchell、CHI(US)、カラーがMONDORA(Singapore)、CHI IONIC(US)、PAON(JPN)、トリートメントがSchwarzcopf を使用している。(パーマは不明)

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Tub Tim Beauty Salon & Spa(完全現地店)

SHISEIDO SALON & SPA(EMPORIUM店)について

規模は190㎡で、セット12面・シャンプー台4台(大広製)を有する。
以前は大広の現地法人があり、そこから購入した。
資生堂製品“Qi(き)” を使用して施術するSPAブースには、タカラベルモントのYUME ESPOIRを1台導入している。

客数は月平均約900名で、客単価は平均1,500~2,000バーツ (約4,800~6,500円)である。
客層はタイ人55%、白人35%、日本人5%、その他5%(概算)で、観光 やタイで挙式を挙げる一見様も来客する。
スタッフは20名で、その構成は受付が2名・スタイリスト8名・アシスタント10名となっており、全員現地人である。

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SHISEIDO SALON & SPA(EMPORIUM店)

まとめ

タイに於ける日本人の役割は、あくまでマネージメントに特化した業務のみ であり、施術は現地人の就業機会を剥奪する行為として許可されていない。 また日本との違いとして、カットの価格に対しカラーやパーマといった技術 商品の単価が3倍~10倍と高単価な設定となっていた。事実今回訪問させて 頂いた全てのサロンでも、高単価であり受注率も非常に低い事が分かった。 主な理由は、人件費の安さに反して使用薬剤が割高である事が考えられる。 その為か、カラーはスーパー等で販売しているホームカラー製品を、サロンに 持ち込んで染めて貰う行為が一般的となっている。また、パーマの主流はデジ タルながらも、実際に行っている人は街中を見渡しても非常に少なかった。

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