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現地美容学校視察 報告

2017年9月13日(水)
シンガポール市街にあるKIMAGE HAIRDRESSING SCHOOL(現地美容学校)においてレクチャーを受けた。

現地美容学校事情

シンガポールには美容師の国家資格がないため、美容学校は(協会に加盟登録し細かい申請をおこなう必要があるもの)自由に設立することができる。
現在は2つの美容学校が存在する。近年、国立の技能教育機関(ITE)※が創設された影響で美容学校の教師認定がきびしくなり、カリキュラム数についても当局と調整する必要があるが、教える方法は各学校ごとに設定している。
(ITEでは$36で基本のみを教えるカリキュラムとなっている)
※ITE…Institute of Technical Educationの略で、技術や技能を学ぶ国立の教育機関

KIMAGE HAIRDRESSING SCHOOLについて

当校の経営母体は現地で4店舗を経営するサロン「ヘアー+スキン」。スタイリストの社会的地位を高めるという目的のもと1996年に設立された。当初17~18才を対象に720時間コースを設定していたが、近年ITEに対応して2ヶ月間のコースに変更している。理美容技術取得の場ではあるが、コミュニケーション、信頼性を重視し教育にあたる。教師1名に対して生徒は10名を限度として、教師は専門技術ではなく全ての技術を教えている。
初級コースではカット、ワインディング、ローラー巻き、アップのベースづくり、ネットを使用したウィービング等をおこなう。中級コースまではウィッグによる実習。上級コースではモニターによる人頭での教育を行う。
卒業時に証書は渡さず3ヶ月後に再度学校へ来てもらい、給与や待遇を聞いてから証書を渡す。KIMAGE SALONに入った人に対してはさらに1ヶ月の補習を行ってKIMAGE SALON希望者を増やす様にしている。学校の雰囲気はサロンと同様、登録制のモニターは受付で施術内容を伝えて案内される。料金はサロンよりも安価。

生徒について

若い方のみでなく、様々な年齢の方が学んでいる。基本的には未経験者を対象しているが、すでにサロンに勤務していて、技術を高めたいと入学する方もいる。入学者数は約70名/年。
生徒はマレー、インドネシア、タイ、ミャンマー、中国、台湾、韓国などの遠方の人が多い。これはシンガポール自体が労働者を受け入れる体制が出来ており、就労ビザも取得しやすいためと思われる。

KIMAGE SALONについて

美容学校の下の階に系列サロンがあり、カウンセリングルームとチャイルドルームを店内に設けている。
美容学校から入って来る人材は年間20%位なので人手不足の解消にはなっていないが、就労ビザが簡単に取得できるので海外からの労働力の比率が大きい。

KIMAGE HAIRDRESSING SCHOOLの様子

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