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特別オンラインセミナー レポート

開催日時:2024年11月20日(水)13:00~14:30
開催方法:Zoomウェビナー
講師:米田 星彗 氏 メンズサロンGOALD CMO
テーマ:商品販売におけるマーケティングとブランディングの攻略方法

講師紹介

米田 星彗 氏
メンズサロンGOALD CMO

美容業界初マーケティング×ブランディングサポートチーム fureru代表
2019年 美容師が選ぶ好きな美容師ランキング20代日本一
2020年 美容師が選ぶ好きな美容師ランキング20代日本一
2021年 美容師が選ぶ好きな美容師ランキング全年代日本一
業界オンラインメディアマーケティング部門 視聴者・購入者数日本一
業界初 お客様との実話ストーリー本「15分後最高にかっこいい自分になる」出版
業界初 マーケティングフレーム本「なぜお客様はあなたを選ぶのか?」出版
美容業界に多数のクライアントを持つ、マーケッター×ブランドビルダー

「顧客リターン率」驚異の95%を20代にてキープした米田氏。現在はGOALD CMOとして活躍されている。
マーケティングの知見やフレームワークへの深い造詣はもちろん、米田氏の経験を通じてメソッド化したマーケティングモデルの詳細を、90分のセミナー時間をフルに使ってご講演いただいた。

「知識」は良い決定をする手助けとなる

第一に美容師という職業は「人そのものが商品」となりうるため、属人的である。よってサロンのマーケティングもフレームワークに当てはめるだけでは意味をなさない。ただしマーケティングの知識をつけることで、「良い決定」を行える可能性が高くなる(良い結果を生み出すとは異なる)。

課題例

Q.「プロダクトは一定のセグメントに販売されて止まってしまう」
A.「プロダクトの角度を変えて消費者のセグメントを広げる」
理論上での解は上記のとおりだが、これを細分化し再現性を高くする必要がある。そのためには以下に示す<消費者の選択条件><選択上の現実>を理解しておかなければならない。

消費者の選択条件

消費者は常に「便益(ベネフィット)=日常が変わる・大きな感覚の変化が発生する」など商品から得られる価値を無条件に探究している。以下の4つがすべて整ったときに消費者はベネフィットを体感していることになる。

  1. 1. Functional benefit (機能的なベネフィット) 商品やサービスから得る実質的な価値
  2. 2. Emotional benefit (情緒的なベネフィット)機能の先にある、自分に起こる感動体験
  3. 3. Self-expressive benefit (自己表現ベネフィット)なりたい自分になれている
  4. 4. Chronicle benefit(継続利用ベネフィット)継続的に利用したものに価値を感じる
    (*1表層→4深層)

継続購入や他者に薦めるような愛着を持たせるには1~4すべて網羅していることが必要。ただし商品購入を検討する際、また美容室の予約をする際にもっとも重視するのは「1.Functional benefit」なのでこれが顧客にどう刺さるか、尖らせることは絶対条件。  例)この商品の「ダメージレス」機能は、目の前の顧客に刺さる「Functional benefit」であるか?

選択上の現実

「良い決定」をおこなうために、解釈(思い込み)を取り払い、現実を直視する必要がある。

セグメントを変える方法

ポイント①顧客はイメージが頭に浮かんだ場合に購買につながる(商品の使用や商品が身近にある風景が想起できる)。
ポイント②想起するには時間がかかる。時間が経つほど購買意欲は減る確率が上がるので、時間経過とともに違う角度でのイメージを描かせる。
つまり「想起の連鎖反応」を起こしていくことが勝敗を大きく分ける。また顧客を知らない第三者が的確なベネフィットを示すことはできない。顧客にもっとも近い対応者(美容師/営業)だけが示せることなので熱意が重要なファクターとなる。

想起のためのフレーム

米田氏考案「想起向上による購買増加式(REM Model Recall、Engagememt、and Monetization)」

「AからFの総和」に「対応者の熱意」が掛け合わされることで【価値の再定義】 が叶う

A「購買者分解」:購買者の課題、ストロングポイント、ありたい姿を知る
B「商品の細分化」:他との機能の違い、優位点を見極める
C「商品の再発見」:メインだけではなく多くの特長を見つける、商品だけでは叶えられない要素を発見し使わなければいけない理由/なければいけない状況をを作り出す
D「時間軸の見直し」:利用時間のタイミング/時間帯を適正化する、使用者の時間的ストレス要因を排除する
E「目的と文化の見直し」:購入してほしい目的と相手の目的は合っているか、購入者の属する文化/風土に対し商品が適正であるか
F「不満の見直し」:販売側が押せない原因、改善できる可変的要因を見つける

最後に

商品を販売する皆様へ、だいじなこと
「対応者の熱意」
「知識は、成功するための近道」
「商品に、悪いものはいない。相思相愛じゃないだけ」
「Bestじゃなく。Betterが良い時もある」
「解釈に騙されず。事実をみる」
「引いて忘れられるなら、押して嫌われろ」

講演終了後は多くの質問が寄せられ時間内に収まりきらず、米田氏のインスタグラムアカウントより個別に回答いただいた。人産業である美容業界に、マーケティングとブランディングの理論のみならず実践までの道筋を示してくださった大変貴重な講演だった。

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